料理をするならスパイスを揃えねばなるまい、と「いちばんやさしいスパイスの教科書」(水野仁輔、2017)というスパイスの本を購入した。
教科書、というだけあってスパイスごとの特徴や歴史、どんな料理に合うか、カレーをはじめレシピの紹介があったりと大変勉強になる内容だった。
が、目標は読んでうんちくを語れるようになることでも、本書のレシピに従ってレシピ通りの料理を作ることではなく、自分が作ろうと思った料理に自在にスパイスを選んで料理を作ることである。
いかに教科書であっても、都度都度開いて確認するのは面倒すぎる。レシピ本で作ると美味しいものができるのはいいのだけど、いちいち確認しなきゃいけない手間と「俺はレシピがないと料理もできない…」という、自身に対する無能感に苛まれる。
教科書を見なくても自在に操れるようになるには、基本知識は頭に入れつつ、あとは色んなものに使ってみて合う合わないを体で(舌で)覚えることだと思う。
ということで、いろいろ買って使っている。
そのうち、買って使ってみてるはいいけどいまいち風味の違いがよくわからん、という写真の6種類を味わってみることにした。
1.ターメリック
2.ナツメグ
3.ガラムマサラ
4.オレガノ
5.タイム
6.クミン
メーカーが統一されていなくてこだわりが感じられない。
◇実験
これらの風味が感じられるように、直接嗅ぐ・食べる・お湯に溶かして飲んでみる、の3パターンを試してみた。
<直接嗅ぐ>
1.ターメリック…薬っぽい龍角散のような感じ。
2.ナツメグ…フルーティーな黒胡椒。
3.ガラムマサラ…インドカレーの香り。
4.オレガノ…薬効がありそうな、ハーブのような香り。
5.タイム…お茶っ葉みたい。
6.クミン…インドカレーの独特な後味のヤツ。
<食べる>
1.ターメリック…香ばしさを感じる。香りは薬っぽかったけど、苦味はない。
2.ナツメグ…すーっとするような爽やかさを感じる。
3.ガラムマサラ…インドカレー。舌がひりつくような、スパイシーなホットさ。
4.オレガノ…イタリアを感じる。ペッパー×バジルみたいな。
5.タイム…ローストポークにかかっているハーブのヤツ。
6.クミン…インドカレーの独特な後味のヤツ。
<お湯に溶かして飲む>
直接食べたときと特に変わらなかった。
◇所感
スパイスは味付けでなく風味、というのがよくわかった。
味がするわけではないので表現が難しく、「〜のヤツ」をはじめ語彙力が終わっている様子がわかる。親しんでいくうちに語彙も成長していくだろう。
なんとなく風味の感じでは、こんな料理が合うんじゃないかと想像した。
1.ターメリック…わからん。ターメリックライスというのがあるがあんまり想像できないので今度作ってみる。
2.ナツメグ…わからん。肉の臭みを消すらしいが本当かな。ナツメグありとなしのハンバーグを食べ比べて検証してみたい。
3.ガラムマサラ…カレー系。
4.オレガノ…トマト系。トマト×塩×オリーブオイル×オレガノだけでかなりいけそう。
5.タイム…肉系。でかめの豚とか鶏とかにタイム×塩×黒胡椒をまぶして焼くだけでめちゃくちゃ美味そう。
6.クミン…カレー系。
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