コーヒーが好きなのだけど、特にこだわりもなく、行ったカフェで飲んで「あー美味いな」とか「ちょっと酸っぱいかな」とか思ううくらいだった。
ただ家で淹れて毎日飲んでいると、同じ豆なのに日によって酸味を強く感じたり、時間の経過に伴って味が変化していくのが面白くて、なんでこういうことが起きるのかなぁなんて漠然と考えていた。
そのタイミングでたまたま入った書店でプッシュされていたコーヒーの本があって、ぺらぺら見てみるとはじめの一歩には良さそうだったので購入してみた。
枻(えい)出版社の本で、枻出版は料理、旅行、アウトドアなどなど幅広いジャンルの雑誌を出していて、どれもなんだかセンスがよくてお洒落。
新婚旅行でクロアチアに行く時に買った旅行ガイドで初めて名前を知ったのだけど、それ以来情報を求めて雑誌を買うときはまず枻出版が出しているかどうか探すようになった。
このコーヒーの本もセンスよくまとまっていて、内容も勉強になった上に読んでいると自分がお洒落になった気分にもなって、良い本だった。
<目次>
1.コーヒー豆の基礎知識
2.最高の一杯を淹れる方法
3.世界のコーヒー産地
4.コーヒーカップの美学
5.コーヒーの相棒たち
6.コーヒーの道具カタログ
コーヒーにまつわる幅広い内容がのっているので、一気通貫で読み込んで勉強するというよりも、自分のレベルに合わせて徐々に広げていくのが良いのかなと思った。
それでいうと、今は1と2がとても勉強になった。
・コーヒー豆は大別して2種類。アラビカ種とロブスタ種に分かれる。
・業界で美味しいと言われている豆はほとんどがアラビカ種で、日本の自家焙煎コーヒー店で出している豆もほぼアラビカ種。
「ブラジル」とか「コスタリカ」とか産地の分類はよく目にしていたけど、それらも大くくりではアラビカ種だったんだなぁ。
・コーヒーの味は豆の種類、焙煎度合、淹れ方によって変わってくる。
・豆の産地によって大まかな味の傾向がある。初心者向けなのが、苦味と酸味のバランスが取れている「ブラジル」や、コーヒーらしい甘さが感じられる「コロンビア」。
「ブラジル」はバランスが良く主張が少ないので、ブレンドのベースにもよく使われる。
・焙煎度合によっても味が変わってくる。豆によって、適した焙煎度合は異なる。
焙煎度は浅煎りから順に、ミディアム⇒ハイ⇒シティ⇒フルシティ⇒フレンチと深煎りになってくる。
基本的な考え方としては、酸味に特徴のある豆は浅煎り、苦味に特徴がある豆は深煎りにすると個性が引き立つ。
・淹れ方については、ペーパードリップ、ネルドリップ、フレンチプレス、サイフォン、アイスコーヒー、エスプレッソと解説してくれている。
が、私は家で淹れる際は基本的にペーパードリップorフレンチプレスなので、そこを押さえて美味しく淹れたい。
(1)ペーパードリップ
・湯は沸騰させ、水道水のカルキ臭を抜く。
・湯温は82℃~83℃がベスト。
・湯は中心部のみに注ぐ。
・湯が最後まで落ち切る前にペーパーを取り除く。最後まで抽出してしまうと、泡に含まれるえぐみが入ってしまう。
・82℃~83℃で淹れたコーヒーは淹れ終わると湯温が下がっているので、温める。
知らずに飲んでいた時も、温度変化でかなり味が変わるよなーと思っていたので、勉強になった。
沸騰したお湯でそのまま抽出していたのだけど、少し温度が下がってからの方が美味しいな、とか時間が経ちすぎると酸味が強くなってくるな、とか。
早速、カルディのドリップコーヒーをこの淹れ方を意識して淹れてみたら、確かに断然美味しかった。
温度を正確に測る術がないため、沸騰したお湯を一度別のマグカップに移し、再度ポットに入れることで温度を下げてみた。
いつもより苦味がすっきりと感じられて美味しかった。温度下げるのは少し手間だけど、味がここまで変わるなら手間をかける価値はあるなと思った。
(2)フレンチプレス
・フレンチプレスの良さは、豆の油分と旨味が抽出できる点。ドリップだと紙や布を介するので、そこに雑味とともに油分もフィルターがかかる。
・したがって、美味しい豆は美味しく抽出できるものの、質の悪い豆は飲めたものではなくなるそう。
淹れ方は難しくはない。豆選びが大事ってことだね。
「美味しい豆」と言われてもまだピンとこないので、試していきたいなぁ。
1月中に代表的な豆の味の違いは分かっているようになりたいな。
この本に載っていた「マンデリン」「グアテマラ」「ブラジル」「コロンビア」「ケニア」をターゲットに。
とりあえず、浅煎り・中煎り・深煎りの「コロンビア」を試して味のベースを作ってから他の豆に広げていくのが良さそうかなぁと思う。
いろんな豆を取り揃えているお店が近所にあるのか知らないので、まずはお店の回訪リストを作ってお店を回ってみようと思う。
そこに「コロンビア」があればそこをベース店にして勉強していこう。