7つの習慣は、大きく3つに分かれている。
1.自立を可能にし、「私的成功」をもたらす1〜3の習慣。
2.自立した個人が周囲と相互依存し、個人よりもはるかに大きな成功をもたらす「公的成功」につながる4〜6の習慣。
3.成長という上向きの螺旋を生み出す継続的改善につながる7つ目の習慣。
1つ目の習慣は、「主体的である」こと。
会社に入って、特に新人の頃は「主体的であれ」とか「主体性を身に着けろ」とかよく言われることがあった。ここで言われている「主体性」の意味合いは、人の指示を待っているだけでなく、何をすべきか自分で考えて行動しろ、というような意味合いで捉えていた。
本書ではそれを定義していて、僕が捉えていたような「自発的に率先して行動する」もそうなんだけど、それだけでなく「人間として、自分の人生の責任を引き受ける」ことも意味すると言っている。
そしてこの「責任」という言葉の意味が印象的。責任とは、自分の行動は自分の価値観に沿って自分で選んでいるということ。自分が傷ついたり、嫌な気分になったり落ち込んだりというのも、ともすると周りの状況のせいでそのような感情になったと思ってしまうけれども、そうではなく、その気分になることを自分が選んでいるのだ、ということだ。
人間は周りからの刺激に対して、反応を自分で選択できる自由がある、と言う。逆に周りの状況のせいでそうした気分になる、という考え方に囚われている人を、主体的の逆で「反応的である」として本書では良くない習慣として説明している。
先日、仕事でこんなことが起きた。来年1月から事業所全体の運営に関わるある役割を引き継ぐことになっており、その話が来たのが12月はじめのことだった。その時点で前任者が作った来年の計画はできていて、私はそれを来年から回していくことになっていた。
それが知らされた数日後に来年の計画を役職者に話す場を設けてあり、間際になって説明自体も私がすることになった。
この間役割を聞いたばかりで計画の中身もろくにわかっていない状態で、そんな場で満足な説明などできない。この時点でなんだかなと思っていたが、説明をしてみると非難轟々で、正直な気持ちとしては「俺が作ったもんじゃないのを説明だけしてんのに何でこんな言われなきゃいけねぇんだよ」だった。
私の中では、この状況が自分に不利益をもたらしている、やってられない、と状況に自分の感情や考えをコントロールされてしまっている。お手本のような反応的人間の反応をしてしまったわけだ。
ではどうすればよかったのか。何もわかっていない人に背景知識のない、ただ内容を読み上げるだけの説明を他人にするというのは、自分の価値観と照らし合わせると絶対にNOなはずだった。仕事は実質でするべきであって、そんなのは説明という儀式を形式的にやろうとしているだけだと思うので。
そうであれば、説明の前に背景知識や前年までの取り組みと総括、課題感とそれに紐づくはずの来年目標の意図、マストでやることとできればやりたいこと、といったことをレクチャーしてもらって実質的な話ができる状態で私が説明するか、今回はわかっている前任者が説明をするかの2択だった。
そして今回のケースでは説明の場までの時間がなかったので必然的に後者を選択するべきだった。それを提案する余地はあったはずだったのだけど、反応的にその状況を受け入れて「なんだよ」と言ってるのは死ぬほど格好悪い。
と、実体験と結びつけてみたものの、本書に出てくるユダヤ人心理学者のケースで伝えていることと少し違うような気もする。彼のケースでは、ナチスの強制収容所に入れられて拷問を受ける、という最悪な状況が否応無しに発生している状況で、「それが自分に与える影響を自分自身の中で選択することができたのだ。」と言っている。
僕の実体験のケースでは、状況を主体的に動くことで変えるべきだよね、ということを言っているので中身が違う。まだ理解ができていないんだろうなぁと思うので、ここはもう少し考えてみようと思う。
2018年12月19日水曜日
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